コラム基礎知識

【保存版】倉庫を安く建てる方法|建築の流れ・補助金・費用の全ポイント

EC市場の拡大や老朽化した倉庫の再建、投資目的などの理由で、倉庫建築の需要が高まっています。

さまざまな目的で「倉庫を建てたい!」と考えている場合、倉庫を建てる際の流れや費用、法律などをしっかり理解しておかないと、知らない間に違法建築をする恐れがあります。

 

この記事で、倉庫建築のノウハウを知っていきましょう!

加えて、安く建築するポイントもお伝えするので、ぜひ確認していってください。

本記事で分かること
  • 倉庫の基礎知識
  • 倉庫建築の流れ
  • 倉庫を安く建てる方法
  • 倉庫を建てる上での注意点

 

倉庫と物置の違いとは?

倉庫 物置 違い

倉庫=物置と認識している人も多いのではないでしょうか。

しかし、倉庫と物置はサイズや用途が異なります。

 

倉庫 物置
サイズ 大規模 小規模、家庭用
用途 産業または商業用

商品の流通・保管する場所

日常で使う個人の物を保管する場所
設置基準 建築基準法や不動産登記法で厳しく定義される 小規模の場合は確認申請不要
構造 建築基準法上の安全基準や耐火構造、セキュリティ設備が必要 小規模なものは簡易的でいい

 

倉庫は、その中で人が作業することを前提として作られるため、耐火構造や安全性への基準が決められています。

一方、物置は日用品などを保管するだけの場所を前提としているため、そこまでの構造基準が求められません。

 

ただし、延べ床面積が10㎡を超える場合や、防火地域、準防火地域に設置する場合は、物置でも「建築物」に該当するため、建築確認申請が必須になります。

 

倉庫の在り方を知った上で、安全に建築するための知識を身につけていきましょう♪

倉庫建築の全体の流れ

倉庫建築 全体 流れ

では、倉庫建築の流れを紹介します。

  • お問い合わせ
  • 要望・計画のヒアリング
  • 用地の選定
  • 建物の立地計画
  • 基本計画・基本設計・見積もり
  • 設計契約
  • 地盤調査
  • 実施設計・本見積り
  • 工事契約
  • 工事着工
  • 完成引き渡し

 

倉庫建築にかかる工期は、倉庫の大きさや設備によって異なりますが、設計契約から6カ月~1年程度が目安です。

 

要望・計画のヒアリング

問い合わせを行った後、技術営業との打ち合わせを行います。

予算・目的・納期などの必要な情報をヒアリングして、要望と実現できる範囲のすり合わせをしていきます。

倉庫にはさまざまな種類があり、目的によって必要な申請や確認すべき法律が変わってくるので、ここでヒアリングするのが重要です。

 

用地の選定

条件のすり合わせができたら、次は土地探しです。

倉庫建築にふさわしい土地を見つけることも重要です。

 

地盤の強さはもちろん、アクセスしやすいか、十分な敷地があるかなど、建設する倉庫の条件や規模に合っているかを確認します。

実際に建設予定地に足を運び、条件に当てはまる土地を選定します。

 

建物の立地計画

用地が決まったら、具体的な建物の規模やプランを決めていきます。

企業の物流ニーズや将来計画をもとに、

  • 倉庫の面積
  • 階数
  • レイアウト

などを決定します。

一般的に、建築の専門家と物流のエキスパートを交えて議論を重ねていきます。

 

基本計画・基本設計・見積もり

倉庫の大まかな規模とプランが決まったら、より細かな基本計画を策定します。

建物の構造、設備、外観デザイン、間取り、ゾーニング、導線など、倉庫の外装内装の計画を立てていきます。

基本計画に基づいて概算の見積もりが出されるので、料金だけでなく建物の設備や品質なども確認し、納得できれば次に進みます。

 

設計契約

倉庫建築の内容に同意し、設計契約を交わします。

この契約を交わすことで、業者が設計業務に取りかかれます。

 

地盤調査

建設予定地の地盤調査を行い、安全に建物が建てられる土地かどうかを調査します。

ボーリング調査や標準貫入試験を行い、地盤の構造や強度、地下水の状態を確認します。

 

実施設計・本見積り

基本計画と地盤調査の結果を基に、実施設計を行います。

建築の施工に必要な図面や仕様書の詳細を作成します。

ここで、建物の構造や機能性、設備などの具体的な詳細を決定し、最終的な見積もりを出すことができます。

 

工事契約

本見積りを確認し、内容に納得できれば、依頼者と建設業者の間で工事請負契約を交わし、工事を始めていきます。

 

工事着工

契約ができたら、いよいよ工事の開始です。

掘削や鉄骨の組み立てなどの基礎工事を行い、生コンクリートの打設、クレーンによる組み立て、屋根・外壁貼り付け、内装工事、外構工事、設備工事などが順番に行われていきます。

 

完成引き渡し

無事に倉庫が完成したら、各法律の基準を満たしているかの検査を行い、検査に合格したら是正措置を行い、完了したら発注者に引き渡します。

 

倉庫の種類と選び方

倉庫建築 種類と選び方

倉庫には4つの種類があります。

  • テント倉庫
  • 在来工法の倉庫
  • プレハブ倉庫
  • システム倉庫

違いは、以下の通りです。

 

特徴 価格 工期 耐久性
テント倉庫 低価格・短工期 低価格 短い 低い
在来工法の倉庫 設計自由度が高い 高額 長い 高い
プレハブ倉庫 増改築がしやすい 場合による 短い 普通
システム倉庫 高い耐久性と長寿命 高め 場合による 高い

 

それぞれの違いを詳しく説明していきます。

それぞれの相場も書いておくので、ぜひ参考にしてください。

 

テント倉庫

テント倉庫

骨組みを立ててその上にシートを被せて作られる倉庫。

【メリット】

  • 短い工期で完成する
  • 施工費用が安い
  • 設置や解体が簡単

 

【デメリット】

  • テント生地の耐久性が低い
  • 断熱性や防火性が低い
  • 定期的な張替えが必要

 

【相場】

坪単価6~8万円

 

向いている用途

  • 物品の保管
  • 簡単な作業や仕分け場
  • 資材置き場

 

在来工法の倉庫

在来工法の倉庫

一般住宅と同様、鉄骨造や木造で柱や梁を設けて建てられる倉庫。

【メリット】

  • 耐久性が高い
  • 用途や間取りに応じたカスタマイズができる
  • 施工の仕方によっては耐震性や耐火性が確保できる

 

【デメリット】

  • 工期が長い
  • 費用が高額
  • 変更や増設がしにくい

 

【相場】

木造:坪単価30~70万円 鉄骨:坪単価80~130万円

 

向いている用途

  • 大規模物流拠点
  • 食品・医療品などの管理が必要な物品の保管
  • スポーツ施設

 

プレハブ倉庫

プレハブ倉庫

工場で生産した部品を現地で組み立てて作られる倉庫。

【メリット】

  • 増改築が簡単にできる
  • 工期が短い
  • 小規模建築では在来工法よりも低価格
  • 店舗・事務所としても利用できる

 

【デメリット】

  • サイズ・デザインの自由度が低い
  • 耐久性は在来工法よりも低い
  • 防火対策が必要になると高額

 

【相場】

坪単価10~15万円

 

向いている用途

  • 小規模倉庫、一時的な保管場所
  • 農機具倉庫
  • 防災倉庫(防火対策必須)

 

システム倉庫

システム倉庫

工場で生産された部材を組み立てて作られる倉庫。

設計から部材選定、施工までの全てのプロセスが標準化・システム化されています。

 

【メリット】

  • 品質が均一で安定している
  • 耐久性が高く、耐震性がある
  • 柱の少ない大空間を確保できる

 

【デメリット】

  • 他と比べて費用がかかる
  • デザインの自由度が低い
  • 設計変更が可能な範囲に制限がある

 

【相場】

坪単価15~25万円

 

向いている用途

  • 物流倉庫・大規模センター
  • 食品倉庫
  • 商業施設

 

それぞれメリットデメリットがあるので、設置したい倉庫の特徴と照らし合わせてどのタイプの倉庫いいか選んでみてください。

向いている用途も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

倉庫費用を安く抑えるポイント

倉庫建築 費用 安く 格安それぞれの倉庫の相場が分かったかと思いますが、「少しでも安く建てたい」という方も多いでしょう。

ここでは、倉庫の建築費用を安く抑える方法を紹介します!

 

用途に合った倉庫を選ぶ

上記で4つのテントを紹介しましたが、用途に合った倉庫を選ばないと、運用コストが高くなる可能性があります。

また、長期で活用できなくなって途中で別の倉庫に変えるとなると、予想よりも遥かに大きなお金がかかってしまいます。

用途や建築目的をしっかり把握して、目的にあった倉庫を選びましょう。

 

建築資材を選ぶ

建築資材も費用を増減させる要素の一つです。

「木造」「鉄骨」「鉄筋コンクリート」の3つが主な資材になるので、これも用途に合わせて選んでください。

 

木造 鉄骨 鉄筋コンクリート
坪単価 約20万円 約40万円 約45万円
メリット ・低価格

・環境に優しい

・減価償却年数が早い

・強度があり、耐震性に優れている

・安定した品質

・リサイクルできる

・耐火性、耐震性に優れている

・遮音性が高い

・資産価値が安定している

デメリット ・耐久性が低い

・外注対策必須

・品質にバラツキがでる

・熱に弱い

・錆びやすい

・遮音性が低い

・建設コストが高い

・工期が長い

 

それぞれこのような特徴があるので、それらを加味した上で一番合っているものを選んでください。

 

地盤の強い土地を選ぶ

地盤の妥協は、後の工事費につながります。

地盤が緩いと追加で補強工事をする必要が出てきて、上乗せでお金がかかってしまいます。

地盤が強いと地震などの自然災害でも安心できるので、長期的なコストを考えて、地盤の強さは妥協しないようにしましょう。

 

倉庫内の設備を見直す

倉庫の外装だけでなく、内装にもお金がかかります。

通常は設置されているという理由で取り付ける予定だけど、倉庫の利用方法として不要な内装はないでしょうか。

空調設備や内装の装飾など、不要なものは外していくことで、費用を抑えられます。

 

補助金を利用する

国や自治体が出している補助金を活用することで、かしこく倉庫が建てられます。

自分が条件に当てはまっているか確認し、利用できるものをピックアップしておきましょう。

なお、補助金は利用前に審査が必要であり、施工後にもらえるものが多いので、その点だけ注意して、事前準備しておく必要があります。

 

概要 倉庫について 補助額
事業再構築補助金 中小企業・小規模事業者等が「新規事業展開」「事業転換」「業態転換」などを行う際の設備投資を支援。 倉庫の新設で使える可能性あり。 100万~

最大7000万円

新事業進出補助金 企業の成長や拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業の設備投資を支援。 倉庫の改修で使える可能性あり。 750万~

最大9000万円

ものづくり補助金 中小企業の生産性向上のための設備投資やシステム導入費を支援。 倉庫への省エネシステム、自動化システム導入などに使える可能性あり 100万~

最大5000万円

特におすすめな3つの補助金です。

自分が条件に当てはまっているか、ホームページから確認してみてください。

 

倉庫建築で知らないと危険なポイント

倉庫建築 注意点

倉庫建築をする前に知っておいた方がいいポイントがいくつかあるので、ここでチェックしていってください。

後から後悔しないためにも、必要な確認です。

 

建築申請が必要かどうか

  1. ➀延べ床面積200㎡以上
  2. ②木造建築物:3階建て以上・延べ床面積300㎡以上・高さ13m以上・軒の高さ9m超
  3. ③木造建築以外:2階建て以上・延べ床面積200㎡以上
  4. ➀~③以外で、都市計画区域・準都市計画区域・準景観地区・知事指定区域の建築物

上記に該当する場合は、建築確認申請が必要になります。

 

消防設備の設置義務がないか

倉庫の規模や構造に応じて、消防設備の設置が義務付けられています。

  • 室内消火設備の設置が必要:700㎡以上の木造倉庫・1400㎡の耐火構造倉庫・2100㎡以上の内装制限あり耐火構造倉庫
  • 自動火災報知設備が必要:延べ床面積500㎡以上の倉庫
  • スプリンクラー設備が必要:天井高が10mを超える倉庫

 

環境に配慮する

倉庫の稼働によって、地球環境になるべく悪影響を与えないように工夫する必要があります。

それにより、企業のイメージアップやランニングコストの削減にもつながります。

  • LED照明の導入
  • 断熱歳の使用による冷暖房効率の向上
  • 高天井にすることによる換気の効率化
  • 太陽光パネルの設置
  • 長寿命素材による廃棄ロスの削減

など、環境に配慮した倉庫づくりを行いましょう。

 

周辺住民への配慮

倉庫が建つことで、周辺住民の生活が変わってしまわないように配慮が必要です。

騒音や振動、においなどが住民にストレスを与えかねないので、倉庫を建てる前にどのような問題が発生しそうか、事前に調査しておきましょう。

  • 騒音問題が発生しないよう、防音の壁を設置する
  • 運搬車両の通行時間を制限する
  • 床の素材を、防振ゴムや緩衝材入りにする
  • 匂い防止のため、通気・換気計画を立てる
  • 倉庫内部や周辺の清掃を徹底する

このような配慮をするだけで、周辺住民問題はかなり解消するでしょう。

れらは倉庫の建設計画段階で取り入れるものがほとんどなので、そこだけ注意してください。

 

よくある質問とその回答

倉庫建築 よくある質問とその回答

その他、倉庫建築でよくある質問を集めました。

簡単に回答も載せているので、ぜひ参考にしてください!

 

倉庫って住宅地でも建てられる?

建てられますが、建てられる地域に制限があります。

倉庫が建てられるのは、「準住居地域」「近隣商業地域」「商業地域」「準工業地域」「工業地域」の6つの地域です。

  • 準住居地域・・・幹線道路沿い
  • 近隣商業地域・・・日用品の買い物をする商業施設が建つ地域
  • 商業地域・・・デパート、オフィスビル、映画館、風俗施設などの商業施設が建つ地域
  • 準工業地域・・・住宅、商業施設、小規模工場が混在している地域
  • 工業地域・・・工場専用の地域

住民の事故や健康被害のリスクを避けるため、住宅の多い地域での倉庫建築は禁じられています。

 

建築確認って必ず必要?

基本的には必要ですが、倉庫の規模や構造、設置場所によって異なります。

10㎡以下の小規模倉庫や物置は、建築確認申請が必要ない場合が多いです。

申請をしないと違法建築となり罰則を科せられる可能性があるので、なるべく申請はしておくことをおすすめします。

 

自分で倉庫を設計して建ててもいい?

一戸建てや自家用車の倉庫であれば、自分でも建てることはできます。

ただし、建築基準法や都市計画法の確認が必要であり、10㎡を超える場合は建築確認申請が必要です。

建築確認申請において、自治体によっては図面作成が建築士によるものでないと申請が通らない場合があるので、つくり始める前に自分で建ててもいいか確認が必要です。

 

ガレージ兼倉庫って合法?

はい、ガレージ県倉庫は合法ですが、建てる地域や構造、使用目的によって注意点があります。

まず、倉庫が付いているので第一種低層住居専用地域での建設は不可能です。

 

建築する前に、建ぺい率・容積率・高さ制限を確認しましょう。

車両と物置を一緒に置くため、火気や化学薬品等の保管には十分な注意が必要です。

自宅の一部として建てるなら、比較的申請も通りやすくなりますが、事業用だと規制が厳しくなります。

 

農地に建てられる?

農地に倉庫を建てることは原則できません。

ただし、農業目的のものなら建てることができます。

農業に関係のある物品の保管用であれば、倉庫を建てることができますが、

農地転用許可と建築確認申請の2つの手続きが必要になります。

 

コスト効率のいい倉庫を建築しよう♪

倉庫建築は、それぞれ目的があると思います。

自分の目的とコストをすり合わせて、費用を抑えて倉庫建築をしましょう♪

 

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