基礎知識

足場は建設業にとって重要!種類や基準、耐用年数など基本知識を把握しよう

建設を行う上で足場は重要です。

今回は、そんな足場の基礎知識をご紹介します。

足場について知識をつけて、安全な工事ができる環境を整えましょう!

 

足場の重要性

足場は建物完成時には撤去されてしまいますが、作業中には作業員を守るためには必ず必要なものです。

足場がしっかりしていないと、不安定な場所で作業を行うことになり、転落事故の可能性が高くなります。

安定した足場は作業員の安心にも繋がり、建物の品質にも影響してくるのです。

 

また、労働安全衛生法では、2m以上の高所で作業する場合は安全対策として足場の設置が義務付けられています。

 

足場に関する基礎知識

足場設置のルール

労働安全衛生法において、2m以上の高所に設置される足場のルールが記載されています。

 

  • ➀足場の幅は40cm以上とすること
  • ➁床材間のすき間は12cm以下とすること
  • ➂床材と健地とのすき間は12cm未満とすること
  • ➃吊り足場以外、床材は転位または脱落しないように2つ衣装の支持物に取り付けること
  • ➄作業のため物体が落下することにより、労働者に危険を及ぼす可能性がある場合は、高さ10m以上の幅木、メッシュシート、防綱またはこれらと同等以上の機能を有する設備を設けること
  • ➅労働者は、要性能墜落制止用器具の使用を命じられた時は、これを使用しなければいけない

 

足場を設置する高さの基準

2m以上の高所で作業をする場合は、足場を設置しなければいけません。

また、5m以上の高所で作業する場合は、足場の組立等作業主任者の選任が必要です。

 

足場の耐用年数

足場の耐用年数は3年です。

減価償却資産として扱われます。

 

足場とともに、高所の作業はフルハーネスの着用が義務付けられています。

詳しくは下記の記事で解説しているのでご覧ください。

https://kizuna.works/media/333/

 

足場の種類は6種類!

足場には、実は種類がいくつかあります。

ひとつずつ紹介していきましょう。

 

くさび式足場(ビケ足場)

くさび足場

ハンマーで「くさび」という金具を打ち込んで組み立てる足場です。

以前は低層建築でよく使われていましたが、最近は中層・構想建築でも使われるようになりました。

一定間隔で鉄パイプを立て、間に手すりや踏み板などを固定し、ブラケット(腕木)で支えて足場を作ります。

 

ハンマーで簡単に組立ができ、解体にもあまり手間がかからないため時短になるのがメリットです。

また、耐久性が高くかかる費用も少ないなど、コストパフォーマンスの高い足場となっています。

 

しかし、金属製のハンマーが必要なので騒音トラブルのリスクがあります。

 

単管足場

単管足場

鋼管で作られた単管パイプに、クランプなどの基本部材でつないで組み立てる足場です。

足場の形を自由に変えることができるので、狭い場所の足場に適しています。

かかる費用が少ないため、住宅地など家が密集した場所での工事でよく使われています。

 

ただし、組立・解体に時間がかかる、しっかりとした作業スペースを確保することが難しく、他の足場よりも安全性が低いなどのデメリットがあります。

 

枠組み足場

枠組み足場

門の字の形に鋼管を溶接して建枠を作り、そこにジャッキなどの基本部材を組み立てる足場で、現在一番よく使われています。

 

外壁に沿って設置されるもので、軽くて強度が高く安全性に長けている、組立・解体も比較的簡単、ハンマーを使わないため騒音も気にしなくていい、スペースが確保できるので作業がしやすいなどのメリットがあります。

 

ただし、場所をとるため狭い場所への設置は向いていない、部品が多いため部材置き場にもスペースが必要などのデメリットがあります。

 

次世代足場

次世代足場

現在の主流である上記の足場よりも安全面・管理面などを全体的に見直した足場となっています。

  • 従来の足場よりも空間が広い
  • 手すりの安全性の向上
  • 床の幅が広い
  • 梱包性が高く運搬がしやすい

など、今までの足場の欠点を改善しているのが次世代足場なのです。

今後は、次世代足場の使用が増えていくことでしょう。

 

吊り足場

吊り足場

建物の上から釣り上げる足場です。

橋梁工事やプラント、高速道路などの足場を下から組み立てられない場所での工事で使われます。

 

不安定な足場のため落下事故のリスクが高く、足場の組立は慎重に行う必要があると共に点検などをしっかり行う必要があります。

吊り足場の場合、高さに関わらず足場の組立等作業主任者の選任が必要です。

 

移動式足場(ローリングタワー)

移動式足場(ローリングタワー)

足場の下にキャスターが付いていて、自由に移動ができる足場です。

構造は枠組み足場と同じなので、組立・解体が簡単に行えます。

自由に移動できるため効率よく作業することができます。

また、高さも変えられるので天井や壁の作業にも向いています。

 

尚、足場が動くことを認識して止まりたい場所でしっかり固定しないと転倒して怪我をする恐れがあります。

動かす時、停止する時は慎重に行う必要があります。

 

足場の料金相場

足場工事の相場は、1㎡あたり700円~1000円です。

足場を設置する面積が広くなるほど料金も上がります。

一般的な戸建てであれば20~30万円かかると覚えておきましょう。

 

まとめ

今回は、作業員の命綱である足場について解説しました。

 

今回の内容をまとめると、

ここがポイント

 

  • 2m以上の高所で作業する場合は足場の設置が義務付けられている
  • ルールや高さの基準がある
  • 足場は6種類あり、現在一番使われているのは枠組み足場
  • 足場の相場は1㎡あたり700円~1000円

このようになります。

 

足場は工事現場でとても重要なものなので、相場にあった足場を適切な方法で設置しましょう!

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