建築積算士という職業を知っていますか?
現場で体を使って働くのではなく、頭を使って計算や他社比較を行う仕事です。
建築積算士がどんな仕事なのか、ここで知っていきましょう。
建築積算士とは
建築積算士とは、工事費を適正に算定する専門家です。
依頼する建設会社の比較や、入札提示価格の基礎を算定します。
建築積算士が適正な価格を把握してくれなければ、公共工事を入札できても利益を得られない可能性があります。
利益や工事内容に合わせた適切な価格設定を行うためには、建築積算士が必要不可欠なのです。
仕事内容
建築積算士の仕事は、「公共工事」と「民間工事」で異なります。
公共工事
公共工事では、積算基準や利益を考慮した入札のための積算を行います。
公共工事は税金によって行われるので、公平かつ公正に工事業者が選ばれます。
その選び方は、入札参加企業が価格で競う「入札」という方法です。
公共工事の積算では、国土交通省などが監修・編集している積算基準・要領・単価に準ずる必要があります。
これらの基準と自社の利益を加味した金額を積算し、適切な価格を提示することが建築積算士の仕事です。
民間工事
設計図や仕様書を基に、見積書に乗せる工事費の算定を行います。
公共工事よりは自由度が高く、信頼関係によって依頼されることもありますが、民間工事にも入札が存在します。
最終的に価格を決める上で、お互いが納得のいく根拠に基づいた適正な価格を算出するためには、資料を基にした積算が必要です。

建築積算士は資格が必要
建築積算士になるには、「建築積算士」の資格を取得する必要があります。
元は国土交通省認定の資格でしたが、行政改革で民間資格に変更され、2001年から公益社団法人 日本建築積算協会による認定資格になっています。
この資格を持っていることで、建設物の積算において高度な専門知識および技術を持っていることの証明になります。
資格を取るメリット
建設業で重宝される
公共工事の入札に参加するには建築積算士の資格が必要です。
建設業界で必要不可欠な存在なので、重宝されること間違いなしです。
官公庁への就職で有利になる
建築積算士はもともと国土交通省の認定資格だったこともあり、国土交通省の建築部や土木部との関連性が高いです。
公共工事を発注する側も、適切な工事価格かどうかの把握が必須なので、建築積算士の資格は官公庁でも有効活用できます。
独立、起業時も有効活用できる
建設業者として独立や起業した場合、適切な価格を提示できるスキルは業績を安定させる上で役立ちます。
顧客からの信頼度にもつながるため、リピーターをつけて売上を伸ばしやすくなります。
資格の難易度はどのくらい?
建築積算士の難易度は、50~60%です。
そこまで難しいわけではないですが、建設業従事者も受けていることを考えると、未経験者には少し難しい試験といえます。
【受験資格】
受験年度に満17歳以上であること
【受験費用】
27500円(学生会員は13750円)
【受験内容】
一次試験:学科(基礎知識)
二次試験:実務試験(200文字の短文記述試験・実技試験)
以下に該当する場合は、一次試験免除になります。
- ・建築積算士補または建築コスト管理士の有資格者
- ・一級建築士、二級建築士、木造建築士のいずれか
- ・一級/二級建築施工管理技士
- ・日本建築積算協会が開港している積算学校の卒業生
- ・過去に建築積算士一次試験の合格者
※免除には、二次試験申込時に証明書類の添付が必要
資格取得のための勉強方法
建築積算士の資格を取るには、どのような勉強を行えばいいのでしょうか。
ガイドブックを読み込む
日本建築積算協会では、「新☆建築積算士ガイドブック」を発行しています。
このガイドブックには、一次試験と二次試験の出題範囲が含まれているそうです。
そのため、このガイドブックを読み込んで暗記しておくことが重要です。
過去問を解く
日本建築積算協会では、過去に出題された問題とその答えが公表されています。
受験の時も過去問を解いた人は多いと思いますが、実際に出題された問題を解くことで出題される問題の傾向が分かり、効率よく勉強できます。
難易度や癖が分かれば、勉強範囲も自ずと絞られてくるはずです。
建築積算士の年収
建築積算士の年収は、平均422万円です。
20代だと320万円程度が多いようです。
積算業務は経験が重要視されるため、年齢が高いほど年収も高くなります。
建設業界に長年勤めることで成果が出るので、コツコツ経験を積んでいきましょう。
日本建築積算協会に入会するのもいいかも!
建築積算士の資格を取得した際、「日本建築積算協会」に入会するのもおすすめです。
入会することでさまざまなメリットがあります。
- 建築積算士の更新費・登録料合わせて22000円が無料になる
- 建築積算士に関わる書籍を一冊プレゼント
- 協会の発行物や講習会を特別価格で提供
- 会員交流会による人脈の形成
会員費は、入会金2000円、年会費9000円になります。
興味がある方は、一度ホームページをご覧ください。
まとめ
建築積算士は、建設業にとって欠かせない存在です。
今後もこの存在価値は変わらないはずなので、将来性もあります。
建設業業界でホワイトカラーとして働きたいのであれば、ぜひ資格をとることをおすすめします。
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