基礎知識建築業 職種

左官になるには?仕事内容や資格、将来性などを知って就職活動しよう!

建設業には様々な職種がありますが、その中でも建物の仕上げを担う仕事である「左官工事業」について、仕事内容や給料など、これから左官になる方に向けて紹介していきたいと思います。

 

左官工事とはどんな仕事?

建築業 左官 仕事内容

左官工事は、モルタル・漆くい・繊維などを使って壁塗りやタイル張り、床仕上げなどを行う工事のことを言います。

 

建物表面の仕上げ塗りが主な仕事ではありますが、下地作りのために左官工事が行われることもあります。

左官はセメントやモルタル、砂などを水に混ぜてミキサーや攪拌機で練って材料を作るところから始めます。

 

コテを使って生成したセメントなどを塗り広げていき、壁や床の仕上げを行ったりタイル張りやレンガ・ブロック積みなどの基盤作りも行います。

塗る作業の他に、セメントを運んだり養生するのも左官の仕事の内です。

簡単なように感じますが、ムラなく均等に塗り広げる技術はかなりの経験と能力が必要になるものです。

 

また、天井塗りの仕事もありますが、これは塗ること自体難易度が高い上に、ムラなく均等に塗る必要があるのでかなりの技術を要します。

天井塗りが出来るようになったら左官として一人前といえるでしょう。

 

塗装工事との違い

「塗る仕事なら塗装工事業と同じじゃない?」と思った方もいるでしょう。

左官工事と塗装工事は、塗るのに使う材料や道具が異なります。

 

塗装工事で使用する道具はローラーやスプレー・刷毛などで、塗料は断熱や遮熱など、住宅の壁を雨風やほこりからから守る目的のものを使用しています。

一般的に短期間で一気に仕上げられるのが特徴です。

 

一方、左官工事ではコテを使ってセメントなどを塗り広げていきます。

一般的に乾燥するまで数日かかり、材料は吸放湿性や消臭効果など様々な効果があり、耐火性も高いので安全です。

 

また、コテで作るデザインも職人によって制限がないので、そのようなオリジナリティも楽しめます。

 

 

このように、仕事内容は似ていますが、使う道具と材料が違うだけでこれだけ違うのです。

 

左官になるにはどうしたらいいか

建築業 左官 なるには

左官になるために特別な資格は必要ありません。

左官職人に弟子入りする、内装工事会社や左官工事会社に就職して経験を積むといいでしょう。

 

多くの場合は学歴不問で未経験でも応募することができるようです。

経験を積んだら独立して一人親方になるという道もあります。

 

独り立ちにはどのくらいかかる?

一般的に、一通りの仕事ができるようになるまで3年、一人前になるまで10年かかると言われています。

資格も学歴もいらない左官ですが、あの技術を身に付けるには相当の時間がかかるようです。

 

左官の給料

左官の平均年収は420~430万円で、日本の平均年収とほぼ同じくらいです。

月給に換算すると月約30万円で、初任給は約20万円です。

 

経験や技術力が給料に反映される職種なので、スキルと給料が比例することでモチベーションに繋がるでしょう。

 

どんなところに就職するのか

  • 左官工事会社
  • 内装工事会社
  • リフォーム会社

などが多いです。

 

左官の仕事現場としては「町場」と「野丁場」の2つに分けられます。

 

町場:一般住宅・寺社

一般住宅の建設現場や寺社が作業現場になります。

左官の仕事の多くは町場であり、住宅の壁や床を塗ったりレンガやタイル張りの仕事が主です。

 

また、神社やお寺の改修や漆喰工事を行う会社もあり、そこでは伝統文化財を造る特殊な技術を身に付けることができます。

 

野丁場:大型建設工事現場

マンション・ビル・ショッピングモールなどの大規模な建設現場のことです。

大規模であるため作業内容が分けられており、左官は主に外壁や内壁の下地作りを行います。

 

このような現場ではスケジュールが細かく決められているため、品質だけでなくスピード感も要求されます。

 

勤務時間や雇用形態について

勤務時間は8:00~17:00、休憩時間120分という会社が多いです。

これに残業時間が入ってきますが、残業時間は会社によって違うので入りたい会社の月平均残業時間を確認してください。

 

年末の繁忙期などは残業が発生する可能性が高いです。

勤務形態は正社員とアルバイトどちらもあり、正社員の場合でも日給で支払っている会社もあるようです。

 

また、休日は土日休みと書いてあるところが結構あります。

 

左官に向いている人はどんな人?

左官の仕事が向いている人は以下のような人です。

  • 技術を磨くのが好き
  • 地道に努力できる
  • 集中力が長く続く
  • 黙々と何かに取り組める
  • クオリティ重視で作業したい
  • 体力がある
  • 手先が器用
  • 向上心がある

上記に当てはまる点が多いほど、左官に向いていると言えるでしょう。

 

左官は技術力が必要なので、クオリティを求めて向上心高くスキルを磨いていける人が向いています。

 

また、壁や床の広範囲にムラなく塗料を塗ったりレンガ張りする作業は集中力がないと忍耐力がないと失敗するおそれがあります。

さらに、左官の仕事は立ち仕事で重い材料を運んだりもするので、体力も必要になります。

 

 

全部備えている必要はありませんが、このような能力や性格を持つ人に向いていることは理解しておきましょう!

 

左官は将来性がある仕事!

建築業 左官 なるには 将来性

左官の仕事は将来性があります。

 

そう言える理由として、

  • 自然素材への注目の高まり
  • クリエイティブな仕事
  • お寺・神社建築に欠かせない存在

この3点が挙げられます。

 

自然素材への注目の高まり

近年、建材等から発生する化学物質が原因で起こるシックハウス症候群が問題視されています。

シックハウス症候群の症状として、鼻水・のどの乾燥・吐き気・頭痛などが挙げられます。

これにより、左官職人が手掛ける自然素材の塗り壁を希望する声が増えてきているのです。

 

クリエイティブな仕事

IT化が進んでいる現代において、今ある多くの職業が機械に取って代わられると言われています。

左官も肉体労働なので、将来を心配する人も多いでしょう。

たしかに、重い材料を運ぶなどの作業は機械任せになる可能性は十分あります。

 

しかし、左官の仕事はクリエイティブなものなので、機械に交代されることは考えられないでしょう。

壁にどのような効果を与えたいかで重ね塗りの度合いを変えたり、気候によってコンクリートの扱い方が変わるなど、臨機応変に塗り方を変えていく必要があります。

 

また、ヘラでのデザインも職人さんの腕次第で無限に変化させることができるのも左官の魅力です。

このように、左官のメインの仕事は機械ではまねできないものなのです。

 

お寺・神社建築に欠かせない存在

お寺や神社を造る際も左官の存在は欠かせません。

漆喰や珪藻土、土壁などの左官独自の工法がなければ伝統的な日本建築を生み出すことはできないのです。

現存する日本建築の改修工事だけでなく、新しいお寺や神社を建てる際も左官の技術は必要不可欠なので、これからもこの仕事がなくなることはないでしょう。

 

しかし、伝統工法を施工できる左官職人はごくわずかになってきてしまっています。

素晴らしい技術を後世に残していくためにも、左官職人を増やしていくことが重要なのです。

 

 

左官の技術は資格がいらないにも関わらず、素晴らしい技術力を身につけられ将来性もあります。

この技術をなくさないためにも、ぜひ左官を目指してみてください!

 

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