基礎知識

プラント建設とは?仕事内容や工場建設との違い、資格はいるの?わかりやすく解説

建設工事にはいろいろな種類がありますが、「プラント建設」というものはご存知でしょうか。

なかなか聞き馴染みのない言葉なので、知らない方も多いと思います。

 

これから建設業界で働きたいという方のためにも、今回はプラント建設について解説していきたいと思います。

 

プラント建設とは

プラント(plant)には植物・生産設備・工場設備という意味があり、プラント建設の場合は生産設備・工場設備が当てはまります。

 

建設業界でのプラントは、設備関連の構造物を含めた工場施設全体のことをいうのです。

つまりプラント建設とは、工場施設全体の建設工事のことを指し、設備の設置や配管工事、メンテナンスなどを行います。

 

工場建設との違い

工場建設は、その名の通り機械や設備を入れる外側の建物を造ることを言います。

プラント建設の場合、設備に直接関係があるものを作ることもあるので、そういう点で工場建設とは異なります。

 

プラント建設の特徴

プラント建設 特徴

プラント建設にはどのような特徴があるか見ていきましょう。

 

工事の規模が大きい

プラント建設では、建物だけでなくその中の設備に関わるものも設計したり取付けたりする必要があるため、通常の建設工事よりも規模が大きいです。

大規模な工事に関わりたい人におすすめです。

 

協力会社が多い

プラント建設では、一般的に依頼者・プラントメーカー・プラントエンジニアリングの3社体制で作業が進められます。

大規模工事なので、関わる人数が多いのは頷けますね。

 

通常の工事よりも多くの人と協力しながら作業を進めていくので、自分の役割をしっかり理解して行動することが大事です。

 

社会貢献性が高い

プラントは、石油や水素など化学製品を作り出す化学系プラントや、地熱・原子力などのエネルギー系プラントなど、私たちが生活する上で欠かせないものを作っています。

それらの建設を行うため社会貢献性が高く、自分の仕事が今より住みやすい街を作っているという実感を得られるでしょう。

 

働く時間が一定じゃない

プラントは作って終わりではなく、メンテナンスも行わなければいけません。

定期メンテナンスはもちろんですが、急なトラブルが起こった際はメンテナンスに駆けつけなければいけないので、24時間体制で見ている必要があるそうです。

 

そのため、働く時間が一定ではなく、夜勤が発生するなど生活リズムがバラバラになりやすいようです。

 

プラントメーカーとプラントエンジニアリングは何が違う?

プラントメーカーとは、プラント内の設備や機械を製造する会社のことです。

プラントの設計・資源調達・製造・運用までトータルで行う会社が多いようです。

プラントメーカーの大手は、日揮ホールディングス・千代田化工建設・東洋エンジニアリングになります。

 

プラントエンジニアリングとは、プラントの企画・設計・資源調達・建設・運用保守など複数業務の総称です。

これらの業務を行う技術者をプラントエンジニアと言います。

 

これらは名前が似ていて混在しやすいため、意味を理解して使い分けていきましょう。

 

プラント建設の仕事内容

プラント建設ではどんな仕事を行うのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

 

設計

プラント、つまり生産設備・工場設備の設計を行います。

プラントによって必要な設備が異なるため、プラント設計には幅広い知識が必要になります。

 

プラント設計には大きく分けて「基本設計」と「詳細設計」の2つがあります。

基本設計では、プラント建設に必要な作業員数や設備、人員配置など大枠を決めます。

詳細設計では、基本設計を基に細かい設計や、設備配置のための建築設計を行います。

 

資材調達

プラント建設に必要な資材や設備の買い付けを行います。

海外企業とやり取りする機会も多いので、交渉力はもちろん英語力もある程度必要になります。

 

足場工事

移動や機械運搬のために必要不可欠な足場工事も行います。

移動の安全性を高めて効率よく作業するために足場は欠かせません。

プラント内で必要となる足場は通常の工事よりも範囲が広いですし、プラントに合わせて柔軟に変えていく必要もあります。

 

また、工場内に足場を作るため、中の設備や機械を傷つけないように組み立てる高度な技術も必要になります。

 

配管工事

工場内で使用される水や空気、ガスなどが通る配管を設置する工事です。

配管には、飲料水・雑用水・排水などが通る液体配管、空気や燃料などが通る気体配管、粉を流すための粉体配管など様々な種類があり、プラントによって設置する種類は異なります。

 

機械の据え付け

工場に必要な機械・設備を設置する工事も行います。

精密機器が多いため、機器の搬入・運搬には高度な技術と知識が必要です。

 

製缶工事

製缶とは、鉄やステンレスなどの金属を加工して骨組みや容器などを作ることを言います。

製缶によってダクトやデッキ、タンクなどを作る工事も行います。

 

定期修繕工事

プラント完成後も、定期点検やメンテナンス、修理を行います。

プラントは長年稼働するものなので、定期的に点検をしなければ機器の劣化などで事故が発生する可能性があります。

そうならないよう、定期点検やメンテナンスが必要なのです。

 

資格はいるの?

プラント建設 資格

プラント建設を行うのに必須な資格はありません。

しかし、取っておくと有利になる資格はあります。

ここでは特に有利に働く2つの資格を紹介します。

 

1級電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士とは、建物の建設や増築に必要な電気工事に関する施工設計の作成、工程・品質・安全の管理を行い、工事の監督業務もできる国家資格です。

 

1級は、特定建設業の営業所ごとに設置が義務付けられている専任技術者・主任技術者・監理技術者になることができます。

1級電気工事施工管理技士の難易度はそこまで高くありません。

一次試験の合格率は50%前後、二次試験の合格率は60%前後なので、比較的取りやすい資格です。

 

1級管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は、管工事における国家資格で、配管工事の施工計画の作成、安全・品質管理などを行えます。

 

1級は、特定建設業の選任技術者や一般建設業の主任技術者・監理技術者になることができます。

1級管工事施工管理技士の難易度はそこまで高くありません。

一次試験の合格率は30~50%、二次試験の合格率は60%前後なので、しっかり勉強して知識を身に付けて臨めば合格できる確率は高いです。

 

まとめ

プラント建設は大規模な建設工事になるので、必要な知識や技術が多くなります。

しかしその分やりがいも大きな仕事なので、興味がある方はぜひ資格を取得して目指してみてはいかがでしょうか。

 

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