IT関連基礎知識

【新ビジネス】メタバース建築とは?メリットややり方、参入企業の事例など紹介!

IT化が進むうち、メタバースというものが出てきて市場もどんどん盛り上がってきています。

大手建設業でもメタバースに注目して事業に活用している会社もあり、「メタバース建築」というキーワードが出てきているのです。

 

メタバース建築とはどんなものなのか、メリットや導入事例など紹介していこうと思います。

 

そもそもメタバースとは?

メタバースとは

メタバースとは仮想空間にことで、インターネット上に構築された現実世界とは異なる空間のことです。

メタバースでは、「アバター」という自分の分身を使って他人と交流したりものを購入したりすることができます。

 

メタバースの語源は、超越を意味する「Meta」と世界を意味する「Universe」を合わせたものになります。

ゲームでいうと、「あつまれ どうぶつの森」や「マインクラフト」などがメタバースの代表例です。

 

メタバース建築とは

メタバース建築とは

メタバース建築とは、メタバース上で仮想の建物を建てることを指します。

メタバース内における建物を造ることはもちろん、現実世界に建てる建物を再現することもできます。

 

メタバース上の建物を造るだけでなく、実際に建てる建物をメタバース上で仮建設できるという点も、建設業界がメタバースを取り入れている理由の一つなのです。

 

メタバース上の土地について

メタバース上の土地とは、メタバース内にある土地や建物のことを指します。

メタバース上の土地は現実世界の不動産と同等の価値があり、新しい不動産投資として投資家が注目しているそうです。

 

メタバースの土地は、次の使い方ができます。

  • 土地を購入する
  • 土地に建物を建設する
  • 土地を貸し出す
  • 土地を売却する

 

土地の価値を上げることができれば、仮想空間で資産形成をすることもできるのです。

 

メタバース建築家も登場している…!?

メタバース上の建物を建てる「メタバース建築家」「バーチャル建築家」という人たちもでていきているようです。

 

有名なのはMISOSHITA氏で、フォートナイトのオリジナルマップなどメタバース建築を多数制作しているようです。

その他にも番匠カンナ氏など、現実での建築を行っていた建築家もメタバース建築家として活躍してきています。

 

メタバース建築のメリット・デメリット

メタバース建築にはどんなメリット。デメリットがあるのでしょうか。

見ていきましょう。

 

メリット

現実ではできない建物を造れる

現実世界では、法律や構造上の問題で建設できない建物もありますよね。

しかし、メタバース上ではそのような制限はないので現実では不可能な建物も作れてしまいます。

 

デザイン重視で建てられるので、現実の建設業とは違う楽しみ方ができます。

 

売ることで利益が得られる

建物や土地に価値がつけば、高値で売れることもあります。

将来性の高い土地を購入したり、作った建物が評価されたりすることで購入時の何倍もの価格で売れる可能性もあるため、そこから利益を得ることができます。

 

賃貸営業ができる

メタバース上で土地・建物の賃貸営業をすることができます。

現実の賃貸のように修繕費や改築などが必要ないので、現実の賃貸営業のデメリットを大幅にカットした状態で管理・運用できます。

 

マンションの賃貸だけでなく、ショッピングモールを建設してテナントを入れるといった大規模な賃貸営業もできるので、街づくりのような新感覚を味わうことができます。

 

建物の設計や構造の確認ができる

メタバース上での建築だけでなく、現実で建設予定の建物を建てて内装や設計、構造などを事前に確認することができます。

設計がうまくいっていない個所や、建設時に危険が生じる恐れのある箇所を把握することで、スムーズに建築することができます。

 

コスト削減になる

メタバース空間では建材を種類ごとに用意する必要も人を集める必要もないので、自分に3DCG技術があれば一人で建設することができます。

 

現実の建設と比べて工数も費用もかなり削減できるので、低コストで高品質な商品を提供できます。

消費者も手が出しやすく、経済的にもメリットが大きいのです。

 

デメリット

導入コストがかかる

メタバース上で価値がつく建物を造るには、ソフトの導入・土地の購入・デザインやモデリング技術・膨大なデータを処理できるネット環境などが必要になります。

初期費用はある程度必要になるので、そこは理解しておきましょう。

 

一朝一夕では価値のある建物を造ることができないため、メタバース上で建物を造り続ける練習時間も必要になります。

 

セキュリティリスクが高い

メタバースはインターネット上のサービスなので、常にウイルスやハッキングの脅威にさらされています。

 

メタバース空間を提供しているどの企業も、セキュリティ対策は万全にしていると思いますが、まだまだ完全に安全とは言えません。

実際ハッキングにあった事例もあるので、そのリスクを把握しておく必要があります。

 

メタバース建築のやり方

メタバース内で建物を建てる手順を簡単に紹介したいと思います。

ぜひイメージを膨らませてください。

 

➀モデリングソフトで建築する

まず、建物をモデリングソフトで建築します。

よく使われているおすすめのソフトは、「blender」「MAYA」「3ds MAX」の3つです。

 

Blender

完全無料で使えてWindowsだけでなくMacにも対応しているモデリングソフトです。

無料で導入ハードルが低いため、一番ユーザー数が多いです。

映画やエンタメ向けのエフェクトが豊富に揃えられています。

個人で活躍しているメタバースクリエイターはBlenderを使っている人が多いようです。

 

ただし、機能が多い分使いこなすのが難しく、サポートも充実していないためほぼ独学でスキルを習得する必要があります。

今はYouTubeなどで使い方を紹介している人も多いので、そのような動画を見ながら学習していきましょう。

 

MAYA

統合型のハイエンドメタバース建築ソフトです。

3DCGモデル・3Dアニメーションなどが作成できるソフトで、3DCG世界の中で定番のソフトのようです。

もちろん、メタバース建築に必要な機能も多く搭載されています。

 

日本語対応、サポートが充実しているという部分で安心してスキルを習得していけるソフトといえるでしょう。

 

ただし、サブスクリプションで価格が1か月36,300円とかなり高額です。

30日間のお試し期間が設けられているため、無料版を使ってこの金額を払う価値があると感じたら契約するのがいいと思います。

 

3ds MAX

プロフェッショナル向けのメタバース建築ソフト。

こちらはMAYAと同じ会社が提供しており、建築設計事務所やアニメーション制作会社が主に利用している人気のあるソフトです。

 

鬼滅の刃の3D部分は3ds MAXで制作されたそうです。

こちらも日本語対応でサポートが充実しているというメリットがあります。

 

しかし、こちらも1か月36,300円と高額であり、Macに対応していないというデメリットがあります。

 

 

個人でやる場合はまずBlenderを使ってみるといいでしょう。

 

➁プラットフォームを決める

モデリングソフトで建物を造ったら、それをアップするプラットフォームを選びましょう。

プラットフォームにはいくつか種類があります。

メインのプラットフォームを次項目で紹介しているのでぜひ比較してみてください。

 

③メタバース上にアップする

プラットフォームを決めたら建物をメタバース上にアップします。

その建物をレンタルしたり販売したりすることもできます。

 

④実際に建てる場合はアバターを使って構造や設計を確認する

実際に現実世界で建てる場合は、アバターを使って建物の内と外、構造や設計に欠点がないか確認して問題点を把握することができます。

施主と共有してイメージ像を共有することもできます。

 

メタバース上での建築方法を簡単に紹介しましたが、

実際にはモデリングが可能な容量をもつPCの導入やネットワーク環境の整備、高度なモデリングスキルなど、モデリング前に用意する要素も多いのでアップするまで時間と手間がかかることを理解しておきましょう。

 

既にモデリングスキルがあれば、メタバース建築を習得するのも早いと思います。

 

建築に特化したおすすめのプラットフォーム3つ

メタバース建築ができるおすすめのプラットフォームを3つ紹介します。

  • Comony
  • Mona
  • Spatial

こちらの特徴をそれぞれ紹介していこうと思います。

 

Comony

メタバース建築 プラットフォーム Comony

ライトマイルワークス株式会社が提供する建築特化型のプラットフォームです。

2020年と比較的最近提供されたもので、専用の開発キットが用意されているため初心者でも簡単に建築することができるようです。

 

自分で建築した空間でイベントを開催したり、Comony上で人と交流したりすることもできます。

名建築や奇抜なデザインの建物を見て着想を得ることもできますし、バーチャル世界を楽しむことができます。

 

Mona

メタバース建築 プラットフォーム Mona

土地代が無料なので、世界中のクリエイターが自分の作品を自由に作りコミュニケーションを取る場としてにぎわっています。

 

高度なレンダリング機能を備えているため、クリエイターが実現したい空間をリアルに再現することができます。

個人クリエイターが自分の作品を手軽に売買できる場所としても重宝されているようです。

 

Spatial

メタバース建築 プラットフォーム Spatial

メタバース空間を作成したりイベントを開催したりと、異なるデバイス間で「クロスプラットフォーム」を提供しているプラットフォームです。

 

MRデバイス・iPhone・タブレット・デスクトップなど様々な媒体から参加できるので、それぞれの環境に合わせて楽しむことができます。

空間の作成・イベントの開催・作品の売買など、メタバース建築を楽しむことができます。

 

メタバース建築に参入している企業の事例

実際にメタバース建築を行っている企業の事例をいくつか紹介したいと思います。

 

清水建設 都市デジタルツインの基盤を作る

清水建設では、設計段階からメタバース上にプラントモデルのデジタルツイン(現実世界で集めたデータをサイバー空間上に再現する技術)を構築する「Growing Factory」というサービスの開発を進めています。

 

このモデル上で稼働シミュレーションを重ねて各モデルの性能チェックを事前に行うことで、施工計画にかかる時間を短縮することができるそうです。

 

東急建設 メタバース上で建設現場を見学できるツール

東急建設は、就職活動中の学生に建設業の魅力を伝えるため、仮想空間で建設現場を見学できるツール制作したようです。

実際に施工中の建設現場をモデルにして生成した空間に、パソコンやスマートフォンから入って見学することができます。

 

実際に現場にいかなくても遠隔で見学ができますし、現場で事故に巻き込まれる危険もなくなるというメリットがあります。

空間内を自由に見て回ることができ、現場社員の音声ガイドも搭載されているためより現場のことを理解することができます。

 

大成建設 メタバース上で合意形成

大成建設は、建物の発注者・施工者などの関係者間のコミュニケーションと合意形成をスムーズにするため、メタバース建築を始めました。

こちらは、日立コンサルティング・GlobalLogic JAPAN・日立社会情報サービスの3社と共同開発するそうです。

 

メタバース上に建物を造ることで関係者の間で完成イメージを共有でき、コミュニケーションもしやすくなります。

また、発注者への説明から承認までをシステム上で完結させ、議事録も自動で作成されるため合意までの工数を短縮することができます。

 

 

このように、メタバースはゲームなどのエンターテインメントだけでなくビジネスにも応用できる可能性を無限に秘めています。

今後も建設業がメタバース業界に参入していくと思うので、早めに理解し導入できるように準備していきましょう。

 

メタバース建築で建設業の土俵を広げていこう!

メタバース建築はまだブルーオーシャンであり、今後も注目されていくと思います。

少子高齢化、人口減少によって現実での新築需要などが下がっているため、今後は世界中に発信できるメタバース建築に需要が移ってくると考えられます。

 

メタバース建築は人員や資材の搬入などが必要ないので一人でも気軽に始められます。

ぜひ、これを機に一度メタバース建築を始めてみてはいかがでしょうか。

 

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