建設業に従事している人は、「建設マスター」という単語を聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、内容をよく知らない、建設マスターになるメリットがよく分からないという方も多いはず。
そこで今回は、建設マスターとはな何なのか、どうやってなるのかなどを紹介していきます。
建設マスターとは?
建設マスターとは「優秀施工者国土交通大臣顕彰者」の通称です。
建設現場において、工事施工に直接関わり、優秀な技能・技術を有する建設技能者を「優秀技能者」として国土交通大臣が顕彰(その人の功績を一般に公表し、表彰すること)することをいいます。
建設マスターの目的は、モノづくりに携わっている技術者の誇りと意欲を増進させ、能力と資質の向上を促進するとともに、建設技術の社会的評価・地位の確立を図り、建設業の健全な発展のきっかけを作ることです。
平成4年度に創設され、令和7年1月には、全業種で1万1935名が登録されています。
建設ジュニアマスター制度との違い
建設マスターのひとつとして、「建設ジュニアマスター」というものもあります。
こちらは、ジュニアと付いているだけあって、若手や経験の浅い方向けのマスター制度です。
ただし、学生向けというわけではなく、40歳未満で経験年数10年以上の人を対象としています。
建設マスターの条件は後で詳しく説明しますが、40歳以上の人を対象としているので、ジュニアは建設マスターよりも若手を対象としているものです。
建設マスターになるメリットは何?
建設マスターになると、どんなメリットがあるのでしょうか。
メリットを知って、建設マスターへのモチベーションを高めましょう。
スキルを証明できる
建設マスターに選ばれると、建設マスターの運営ページに氏名が公開されます。
そのため、自分の経験やスキルを証明することができます。
誰の目にもわかるスキルの証明なので、就職や転職時に有利に働くでしょう。
年収・優遇アップにつながる
建設マスターに選ばれるということは、優れた技術があるということの証明になります。
そのため、会社によっては年収が上がったり、待遇が良くなったりする場合があります。
会社にそのような制度がある際は、スキルを磨いて建設マスターになれるように努力しましょう。
会社の知名度が上がる
従業員が建設マスターに選ばれると、運営ページに氏名だけでなく会社名も公開されます。
建設マスターの運営ページは多くの発注者がチェックしているので、会社名が載っていると知名度・信頼度アップにつながります。
建設マスターへの顕彰は会社にもメリットがあるので、選ばれた従業員にも給与アップなどの報酬を与えましょう。
そうすることで、建設マスターを目指してスキルを高める従業員が増えていきます。
従業員全体のスキルが高くなれば、必然的に品質も高くなります。

積極的に建設マスターになってもらえるように、会社側も後押ししていきましょう。
建設マスターの対象について
建設マスターになる前に、対象職種や条件について知っていきましょう。
対象職種
対象職種は、合わせて52種あります。
解体工、内装などの仕上げ工事、電気工などの設備工事、基礎工事など、建設業に関係するほとんどの職種が対象です。
選考条件
- 年齢が40歳以上65歳以下 ※相当な理由があれば、35歳以上40歳未満および66歳以上も対象
- 20年以上の現場経験
- 無事故期間が3年以上
選考基準
- ➀優秀な技術・技能を持っているか
- ②工事施工の合理化に貢献しているか
- ③後輩の指導育成に努めているか
- ④安全・衛生面の向上に貢献しているか
- ⑤模範とするべき優れた人格を持っているか
単に建設技術だけが優れているだけでは、建設マスターに選ばれません。
指導力や安全面への貢献、優れた人格も必要になります。
技術をある程度磨いたら、建設現場において重要な他の要素もしっかり高めていきましょう。
建設マスター選考の流れ
- ➀建設業者団体の長・都道府県知事・地方整備局長等に対し、推薦候補者の提出依頼を行う
- ②年齢、経験などの要件確認を行う
- ③5項目の顕彰基準に基づいて審査を行う
- ④審査委員会での審査
- ⑤審査委員会が選考した被顕彰候補者から、国土交通大臣が被顕彰者を決定
このように、何度も審査が入って決定されるため、建設マスターに選ばれる人はかなり優秀な人物であることが分かります。
建設キャリアアップシステムでも、建設マスターはレベル4の「高度なマネジメント能力を有する技能者」に位置付けられています。
建設マスターになると顕彰される!
建設マスターでは、年に1回顕彰式典が実施されており、被顕彰者に対して国土交通省から顕彰状が授与されるとともに、建設マスターの証であるバッジが贈呈されます。
バッジは星のマークが中央にあり、これは両手を広げて力強く大地に立つ人をイメージしているそうです。
加えて、ものづくりの現場における「スター」という意味もあります。
ただし、建設マスターには登録有効期間があります。
有効期間は5年です。
有効期間満了後も登録を受ける場合は、満了日の90日前から30日前までに、登録申請の更新が必要です。
忘れないようにしましょう!
建設マスターになるために、スキルを鍛えよう♪
建設マスターは、その人のスキルをいち早く示すものです。
自分のスキルを上げてそれを証明するために、ぜひ建設マスターを目指してみてください♪
みんなで自分のスキルを向上させ、建設業全体の品質を上げていきましょう。
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