冬ももちろん、建設の仕事はなくなったりしません。
東北地方などの雪が降る地域では、冬は雪が降らない地域まで行って仕事をするそうです。
しかし、気温が低い中高所作業を行う必要があるため、冬特有の事故が起こりやすくなります。
どのような事故が考えられるのか、対策方法は?事故を減らすためのおすすめ防寒グッズなどを紹介していきたいと思います。
冬の建設作業も危険が多い!
冬の建設現場で多いのは、雪や寒さによる事故です。
見ていきましょう。
屋根からの墜落
屋根の除雪作業中に雪で滑って屋根から転落する事故です。
屋根は斜めになっていて不安定な上に、雪がかかって滑りやすくなっていると墜落の危険性が高まります。
これは建設現場ではなく雪が降る地方での自宅の除雪作業でも起こりうる、大変身近で危険な事故です。
凍結路面での転倒
凍結した路面を通った際に転倒してしまう事故です。
冬は路面が凍結しやすいため、道を歩く際も走ったりせずゆっくりと進む必要があります。
路面凍結がないか最初に見まわし、自分で事故の防止を心がけることも重要です。
道具の落下事故
寒いと手足がかじかんでうまく動かせなくなりますよね。
その状態で作業をしていると、過って道具を落としてしまう可能性があります。
道具はけして柔らかくないため、高いところから落ちて誰かに当たったら致命傷になり兼ねません。
また、うまく体を動かせないことで転落のリスクもはらんでいます。
重機のスリップ事故
これは雪山での作業で起こりやすいのですが、山を登っている際に滑ってしまい崖から転落したり山の下まで滑り落ちてしまうという事故が起こりやすいです。
自動車のスリップ事故
凍結路面は、車で走行する際は特に注意が必要です。
凍結路面でスリップすると、対向車やガードレールに衝突したりと交通事故に繋がります。
もし荷台に資材などを積んでいた場合、事故の拍子に落ちてしまい二次被害を発生させる可能性もあります。
一酸化炭素中毒
石油・ガスストーブは、室内の酸素を燃焼させ、その燃焼エネルギーを使って空気を温めます。
そのため、締め切った状態で長時間ストーブを使うと、空気中の酸素濃度が下がって不完全燃焼が進み、一酸化炭素中毒を起こしてしまうそうです。
作業場を締め切った状態でストーブを使うなどしてしまうと、集団一酸化炭素中毒になる可能性があります。
一酸化炭素中毒の症状としては、
- 頭痛
- 吐き気
- めまい
- 不快感
などです。
もしストーブを使っている時にこのような症状を感じたら、症状が軽いうちにストーブを停止させ換気を行ってください。
冬の建設現場での災害防止のために注意すべきこと
このような事故が発生しないように、冬の現場で注意すべき部分を確認していきましょう。
悪天候では作業を中止する
雪や雨・風・嵐など、悪天候の場合は作業を中止する判断を下すのも大事です。
気象情報に十分注意し、作業が困難な場合は安全を考えて工期を調整しましょう。
長時間作業しない
寒い中長時間作業を行うのは控えましょう。
手足がかじかんで動きが鈍くなりますし、体力も奪われて判断能力も鈍るので事故に繋がりやすくなります。
寒い中作業をする場合はこまめに休憩を取って体力を温存しながらやるか、短時間で作業を切り上げるようにしましょう。
危険個所を把握しておくこと
滑りやすい場所、空間が大きく空いている場所など、事故が起きそうな場所を全て把握し、その場所では特に注意して作業するように作業員に周知しましょう。
危険な場所を知っていれば意識して移動できますし、無茶をしなくなるので事故を減らすことに繋がります。
車や重機の操縦は慎重に行うこと
車や重機で走行する際、凍結はないか予め確認し、スリップや横滑りを起こさないようゆっくり慎重に走りましょう。
カーブや曲がり角では早めにスピードを落として交通事故を防ぎましょう。
凍結や積雪が予測される場合は、横滑り防止のABSをつけたり、スタッドレスタイヤに交換しましょう。
荷物を高く積んでいる場合は、車間をいつもの倍以上空けるようにし、スピードを落とす時は十分注意して行いましょう。
安全帯をつけて作業すること
これは冬場に限ったことではありませんが、滑りやすい場所で作業する際は必ず安全帯をつけて作業するようにしましょう。
落ちる危険が少しでもあるなら安全帯をつけることをおすすめします。
転落事故は現場で一番起こりやすい事故なので、十分な対策を行ってください。
滑りにくい靴を履くこと
滑ってしまうのは靴にも問題があります。
作業時は安全靴を履いていると思いますが、長年使っていると滑り止めの効果も落ちてしまいます。
耐滑性能が高いものを選ぶことで、冬場だけでなく雨や風の日も安全に作業することができます。
防寒対策をする
作業をスムーズに行うためには、作業員自身の防寒対策も必須です。
体が温まれば快適に作業できますし、手足がかじかまないので安全です。
しかし、あまり着こみすぎてしまうと動きずらくなるので、薄手のものを身に付けて温まるのが一番です。
次の項目ではおすすめの防寒グッズを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
おすすめの防寒グッズ8選
フェイスウォーマー
鼻と口だけでなく、頭までかぶれて顔全体を防寒できるので、顔が寒いのが気になる方にはおすすめです。
暖かいだけでなく汗をかいた場合も吸汗速乾で消臭機能がついているものもあるので、一日中不快感なく着用できます。
薄くてスタイリッシュなものが多いので、おしゃれアイテムの一つとしても楽しむことができますよ♪
今はコロナウイルス感染防止としてマスクが必要ですが、フェイスウォーマーはマスクの代わりにもなるため一石二鳥です。
価格も3000円以下で帰るので、防寒グッズの一つとして追加するのもおすすめです。
ネックウォーマー
「顔全部は覆いたくないけど、首の寒さはしのぎたい」という方はネックウォーマーがおすすめです。
首に当たる部分が起毛になっていて、薄手でありながら首をしっかりと温めてくれるものが多いです。
マフラーのように結び目がほどけたり引きずったりする心配をしなくていいので、作業時にピッタリのアイテムです。
汗をかいてもすぐに吸収して汗冷えを防いでくれるものもあるので、汗冷えが気になる方はそのような機能が付いたものをお選びください。
こちらも2000円以下で変えるのでおすすめです。
ヒートテック(インナー・タイツ)
インナーで温まりたい場合は、やはりユニクロのヒートテックがおすすめです。
今は極暖や超極暖が売られているため、それらを着れば極寒の中でも体温を保ちながら作業することができます。
極暖や超極暖は裏起毛になっていてきた瞬間から暖かいのもメリットです。
ヒートテックはタイツもあるので、上も下も暖かくすることができますよ。
防水防寒パンツ
下半身の防寒対策タイツだけでは寒いという方は、タイツと併せて防寒パンツを着用するのがおすすめです。
防寒パンツは寒さを防いでくれるだけでなく、防水・防風・防汚の機能を備えているものもあるので、まさに現場にもってこいのアイテムです。
見た目もスタイリッシュでストレッチ性に富んだものもあるので、防寒と共に動きやすさを重視する場合はそのようなタイプを選んでみてください。
防寒手袋
防寒アイテムとして手袋も重要ですよね。
ただの手袋では作業がしにくいと思うので、作業用でありながら防寒もできる手袋がおすすめです。
特殊ゴム仕様の手袋は、保湿力が抜群でありながらグリップ力もあり、さらに滑り止めもついているためまさに作業しやすさと防寒を兼ね備えたアイテムです。
お値段は高いようですが、丈夫で長持ちするので一つ持っておくことをおすすめします。
コスパを重視する場合は冬用軍手もおすすめです。
低価格でありながら数枚セットで売られており、滑り止めもついていて裏起毛になっているという、まさにコストパフォーマンスが高いアイテム。
まずは試してみたい!という方は、冬用軍手から購入してみてはいかがでしょうか。
防寒靴下
足が冷えやすい方は、防寒靴下がおすすめです。
防寒靴下は足先から来る寒さを防いでくれるので、足がかじかんで動きが鈍くなるのを防いでくれます。
特に、ワークマンのカプサイシン防寒靴下がいいようです。
分厚すぎず、暖かいのに蒸れない、ずれにくいなどのメリットがあるそうです。
洗っているうちに効果が薄れていくそうですが、低価格なので買い替えもきつくないそうです。
一度買ってみてはいかがでしょう。
ヒーターベスト
2021年に大注目されたヒーターベスト。
ベストの中にヒーターが搭載されており、温度を調整しながら継続的に体を温められるようです。
ベストであれば薄手で腕が動かしやすいため、現場作業にピッタリのアイテムです。
背面を温めるベストが多いですが、自重堂のベストはお腹側も温めてくれて前も後ろも暖めてくれるようです。
かなり暑くなるようなので、ヒーターベストを使う時はヒートテックは着ない方がいいかもしれません。
暑すぎて脱がなければいけなくなる可能性大です。
カイロ
古典的ではありますが、確実に体を温めてくれるカイロを体中に貼るのも一つの手です。
貼るカイロで配筋10時間暖かさが持続するそうですが、最後の方は温度もだんだん下がってきてしまうので、作業時間が長いと張り替える必要が出てきそうです。
まとめ
今回は、冬に起こりやすい事故とその対策方法、防寒グッズをご紹介しました。
会社側で冬の防寒対策をあまり行ってくれない場合は、事故を防ぐために作業員自らが積極的に防寒を行う必要があります。
暖かい状態になれば作業も快適に行えるので、自分のためにも同僚のためにも、防寒対策をしっかり行っていきましょう!
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