公共工事に入札する際、入札保証金と契約保証金を支払う必要があることはご存じでしょうか。
公共工事入札に初めて参加する人は「保証金って何?」と不安に思うと思います。
今回は、公共工事入札時に必要となる保証金について解説していこうと思います。
公共工事の保証金は2種類ある
公共工事の入札に参加する際、事前に保証金を支払う必要があります。
保証金には「入札保証金」と「契約保証金」の2種類があります。
違いを見ていきましょう。
入札保証金
入札保証金は、工事を落札したのにかかわらず契約を締結しないといったトラブルを防ぐために、入札時事前に支払うお金のことです。
入札に参加する事業者全員が支払うものですが、一時的に預かるだけで落札しなければ返還されます。
入札保証金の金額は、原則として入札金額の5%以上となっています。
落札したのに契約を結ばない場合は、発注者の損害補償や違約金として入札保証金を没収されてしまうので注意が必要です。
契約保証金
契約保証金は、落札者が契約を履行しないといったトラブルを防ぐために落札後に支払うお金のことです。
落札者のみが支払うもので、入札保証金と同じように一時的に預かって履行が完了すれば返還されます。
契約保証金の金額は、原則として契約金額の10%以上となっています。
落札したのに契約を履行しなかった場合、発注者の損害補償や違約金として入札保証金を没収されてしまうので注意が必要です。
納付方法と支払い期限について
保証金の納付は「現金」「クレジットカード」「有価証券」などの納付方法があります。
現金
指定された金融機関の窓口から納付したり、指定口座に振り込んだりといった方法をとります。
クレジットカード
クレジットカードの場合は、インターネット上にある管轄の公共工事オークションにログインし、「クレジットカードでの納付」を選び指示に従って手続きを行います。
有価証券
入札保証金を有価証券に代えることができるようです。
有価証券に代える場合は、「保管有価証券納付書」に必要事項を記載して定められた窓口に提出してください。
入札保証金に代わる有価証券には、国債・地方債・政府保証のある債権・小切手などいくつか種類があるようです。
免除される場合もある!?その条件とは
要件を満たせば、保証金が免除される場合もあるようです。
要件を確認していきましょう。
入札保証金の場合
〇保険会社との間に国を被保険者とする入札保証保険契約が結ばれている場合
入札保証金の免除要件と契約保証金の免除要件が同じ場合もあるので、自身の地方自治体ホームページをよくご覧ください。
契約保証金の場合
〇過去2年間の間に、国または地方自治体と種類および規模をほぼ同じくする契約を2回以上に渡って行った実績を持ち、それら全てを誠実に履行したものであり、その者が契約を履行する恐れがないと認められる時
ただし、この要件は都道府県によっても異なり、他にも免除要件が追加されている場合もあるので自身の自治体ホームページをよく確認してください。

落札できなかったらどうなる?
入札保証金は入札に参加する人全員が支払うものですが、落札できなかった場合は全額返還されます。
現金振り込みの場合予め指定した口座に振り込まれますが、振込完了まで入札終了後から4週間ほどかかることがあるようです。
クレジットカード支払いの場合はクレジットカードからの引き落としが発生しません。
保証金納付の流れ
現金振り込みをする際の保証金の流れを紹介します。
- ➀用意された納付書に必要事項を記入
- ➁納付書記載の金融機関に入札保証金を納める
- ③納付先金融機関から「入札保証金保管書」や「預り証」を受け取る
自治体によって納付の流れに違いがあるので、事前に確認してください。
履行保証保険とは
履行保証保険とは、契約者側の問題で工期までに工事が終了しなかった場合に、発注者が被る損害を補償する保険です。
この保険は、契約保証金を納付する代わりに利用することができます。
契約保証金は契約金額の10%以上のお金を支払う必要があるので、一度に多くのお金を用意する必要があります。
一方、履行保証保険は少額を支払っていけばいいので一度に大きな金額を必要としません。
まとまったお金がない場合でも、契約保証金の代わりとして安心して工事を進めていくことができるのです。
履行保証保険の保険期間は工事が完了するまでになります。
履行保証保険の契約は落札後すぐに行うことをおすすめします。
発注者によって異なりますが、履行保証保険を利用する場合は契約締結から7日以内などの期限までに保険証券の提出が必要になります。
履行保証保険は契約保証金の代わりであることを理解して、早めに準備を行いましょう。
公共工事に入札したい!どうすればいい?
公共工事の入札が初めてだといろいろ不安ですよね。
入札日までに公共工事を受注するメリットや入札の流れ、金額をいくらにするかなど事前に知っておくと落札できる確率がぐっとアップします。
以下の記事で初心者向けにわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
勝つためのポイントも紹介しているので、入札経験がある人も金額設定を見直す参考になると思います。
ぜひご覧ください♪
まとめ
今回は公共工事の入札で不可欠な入札保証金と契約保証金の説明をしました。
入札保証金は参加者全員が支払うものなので、手続きを忘れないようにしてください。
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