コラム基礎知識

建設業の事故を防ぐには?事故が起こる原因を知って対策を行おう

建設の仕事は重労働であり高所で行うことが多いため、知っての通り事故の発生率が他の仕事よりも多いです。

どのような事故が起こりやすいのか、どのように対策すればいいのかをここで知っていきましょう。

 

建設業の死傷者数、死亡者数は他産業と比べて多い!

死傷者数は製造業、陸上貨物運送事業、小売業についで4番目に多く、死亡者数に至っては建設業が第1位。

その割合も全産業の32.2%で、死亡者数が建設業に次いで高い製造業の割合と比べるとかなりの差があります。(製造業の全産業に対する死亡者数は17.0%)

 

このように、建設業は死亡確率が高い仕事であるため、事故が起こらないように細心の注意を払う必要があるのです!

 

建設業で起こりやすい事故を知ろう

建設業で起こりやすいと言われている事故にはどんなものがあるのでしょう。

 

様々な事故が発生していますが、主に起こるのは以下の3つです。

  • 墜落・転落災害
  • 建設機械・クレーン等災害
  • 崩壊・倒壊災害

 

これらは「三大災害」と言われており、発生する事故のうち3~5割を占めています。

三大災害の災害例は以下のようなものがあります。

 

墜落・転落災害

脚立に昇ろうとしたら足を滑らせ転落

運転中に路肩が崩壊し転落

荷物を降ろしていたら引きずられて転落

など

 

建設機械・クレーン等災害

作業中にクレーンが溝に落ちてそれに巻き込まれた

建設機械の間に挟まれた

機体からの転落

 

崩壊・倒壊災害

作業中に壁が崩壊し土砂に埋もれてしまった

作業中の土砂崩れ

 

 

このように、建設現場での事故はいつ起きるのか分からないため、事前に原因と対策方法を把握して作業を開始するのが重要です。

 

事故が起こる原因は?

建設業 事故 原因

まずは事故が起きる原因を知って、それを排除していきましょう。

 

危険な行動の周知不足

建設現場においてどのような行為が危険なのか、作業をする時はどんな装備をしなければいけないのかなど、基本的なルールや知識を作業員に周知していないと、事故が起こりやすくなります。

危険だと知らないことは無意識にやっている場合があるので、知識がないと危険を冒すリスクが増します。

 

ルールを守らない

ルールの重要性をしっかり伝えられていないと、ルールを守らない従業員が出てきます。

口頭でルールを伝えるだけではなぜそのルールがあるのかなどの必要性が分からないので、「自分は大丈夫」と考えて無茶な行動をする人が出てくるのです。

 

作業場がしっかり設置されていない

作業現場の足場や手すりなどの数が少なかったり、固定がしっかりしていなかったりすると転落事故に繋がりやすくなります。

コストを下げようとして作業場をしっかり設置しないと事故のリスクが格段に上がります。

 

管理がしっかり行われていない

人手が足りていないのに作業を行ったり、作業員の体調管理などが疎かになっていると後から痛い目にあいます。

 

工期に間に合わなかったり従業員が過労で倒れてしまったり、様々な労災が発生してしまうでしょう。

管理が疎かになると建設物の質にも関わってきます。

 

機械や道具の不備

機械や道具が古く、故障や損壊などが原因で事故が起こる場合もあります。

機械・道具の点検や定期メンテナンスが行われていなかったり、基準以下のものを使っていると未然に防げた事故を誘発する可能性が高まります。

 

事前に防止しよう!事故を防ぐための対策方法

事故を防ぐためには事前の対策が重要です!

対策方法を見ていきましょう。

 

ルールとその重要性を事前に伝える

まずはその現場でのルールと、なぜそのルールが存在するのか、ルールを破るとどんな危険性があるのかをしっかり作業員に伝えましょう。

口頭だけでなく、危険性を映像などで伝えられればますます理解度が高まるでしょう。

 

作業場をしっかり設置する

作業場の設置は作業員の命綱でもあります。

安全に設置すればするほど事故が起こるリスクが少なくなくなるので、決して手を抜かずしっかり設置しましょう。

 

危険な箇所を把握する

事前に事故が起こりそうな箇所を把握し、作業員に周知しておきましょう。

そのような場所はネットを張ったり作業場をもっと強固にするのが一番ですが、もしそのような対策ができない場合は、そこで作業をする場合は十分に注意するよう伝え、フルハーネスなどの安全装置を利用して作業を行うようにしてください。

 

必ず2人以上で作業を行い、命綱を繋いでおくのもいいと思います。

 

道具は定期的に新しくする

上記でも言ったように、古い道具は破損や故障のリスクが高まります。

定期的にメンテナンスを行い、基準よりも古くなったらすぐに新しいものに交換するようにしてください。

建機に関しても定期メンテナンスはもちろん、操縦前に点検を行い不具合がないか確認しましょう。

 

人員の確保

人手不足のまま作業を行うのは事故や過労の原因になり危険です。

常に余裕のある作業人数を確保し、多めに配置してください。

 

余裕のあるスケジュールを作成する

スケジュールに余裕がないと、焦って作業をしたり残業により作業員に疲労がたまって事故に繋がりやすくなります。

トラブルの発生も見越した余裕のあるスケジュールを作成することで、一つ一つの作業を丁寧に行うことができ、従業員が無理をしなくて良くなります。

 

リスクアセスメントの実施

リスクアセスメントとは、職場にあるあまり認識されていない危険や有害性を見つけ出し、これを除去・低減するための手法です。

 

具体的には、

  • ➀危険や有害性を見つけ出す
  • ➁発見した危険性ごとの見積もりを取る
  • ➂見積もりに基づいたリスクを減らすための優先度の設定を行う
  • ➃リスク低減措置の内容の検討
  • ➄優先度に対応したリスク低減措置の実施
  • ➅リスクアセスメントの結果を従業員に周知

という流れです。

 

見積もりとは、考え得る危険性や有害性の度合いを測ることです。

その場所での事故の発生率と、予測される事故の重篤度を比較して優先順位を決めます。

 

これを行うことで、どの場所で事故が起こりやすく、特に優先して気を付けるべき場所が分かるため事故を未然に防ぐことができます。

安全に作業できる環境を整えることで、作業効率アップに繋がり建設物の質も高まります。

 

万が一事故が起きた場合、どうすればいいか

建設業は高所や危険な場所での作業が多いです。

いくら気を付けていても、風や土砂などの自然的減少が原因で事故が起きてしまうこともあるでしょう。

そういった時のために、事故が起こってしまった場合の対処方法も知っておきましょう。

 

➀現場対応

まずは被災者を助けるところからです。

  • 被災者の救護
  • 被災者を病院へ搬送
  • 警察署・労働基準監督署へ連絡(重大な労働災害の場合)
  • 被災者の家族へ連絡

 

➁二次災害の防止

事故現場は立ち入り禁止にして、他に危ない箇所はないか確認するために一時的に作業を中断する判断も必要になります。

被災者を救出する際も、危険な場合は素人だけで行動するのは危険です。

 

➂事故状況の把握と原因調査

どのようなことが原因で起こってしまったのかを把握するために必要なことです。

事故の原因を把握することで、今後は防ぐことができるようになります。

 

警察署・労働基準監督署の現場検証立ち合い

警察署・労働基準監督署の事情聴取への対応

 

➃労働基準監督署への届け出

休業4以上:速やかに労働基準監督署へ連絡

休業1~3日:4半期に1度、労働基準監督署へ報告

 

➄再発防止策の検討と実施

今後このような事故が起こらないよう、原因を基に対策方法を考えましょう。

  • 作業場をもっと強固にする
  • 道具や機械を新しくする
  • 作業手順書を改訂する
  • リスクアセスメントの実施
  • 人員の補充  など

 

従業員にとって安全な環境を作っていこう♪

安全でリスクヘッジができている作業環境は、事故を防ぐだけでなく従業員の精神的ストレスを軽減することにも繋がります。

 

事故の発生は従業員の人生を変えてしまう可能性のあるものであり、企業の信頼にも影響します。

質の高い建物を作るためにも、事故を未然に防ぐ行動をしていきましょう!

 

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